前回は導入として、子ども写真を撮るスタンスについて書きました。
今回は、すぐにできる思い出グッズの撮影を時短するのための道具、「白板」の使い方について説明します。
即席!白板思い出写真館
忙しい育児中のおうちの中で、ストレスフリーに思い出を撮影する方法。
それは、白い板(紙でも可)を一枚用意して、思い出のものは全部その上で撮る、という方法です。
子どもが作った謎のおもちゃ。
捨てがたい作品やお絵かき。
子どもが園で掘ってきたイモや摘んできた雑草の花束。
どれも子どもの思いがこもった愛のオーラ溢れるもの。
でも、すべてとっておいたら、家がパンクしてしまいますね。
全部この上で撮りましょう。
大きさは30×30cmくらいあればだいじょうぶ(A4だと少し小さい)。

場所によってはスマホや自分の影で光の当たり方にムラが出がちなのので、広い方が使いやすい
小物を撮ったときに、適度に余白が入れられるサイズがおすすめです。
わたしは、この紙をいちいち設置するのもストレスなので、倉庫にしている北の部屋の片隅にテーブルを置いて、置きっぱなしにしています。

北側の部屋は生活するのには使いにくい場所ですが、直射日光が入らず、光の強さが一日中安定しているので、写真を撮るのには向いています。
自然光で撮っていた昔の写真館は、北側の高い位置に窓をつけてその光で写真を撮っていたそうです(江戸たてもの園の常盤台写真場もそうですね)。
また、散らかっていることが気になりがちな「リビングで撮らない」ことは、イラッとスイッチが入りにくいという意味でも、いいと思います。
人は場所と記憶を結びつけるので、場所を決めることは、雑務から頭を切り離し、気持ちを整える効果があります。
あまり活用していない部屋があれば、思い出の写真館(大袈裟)としてぜひ場所を確保して見てください。

わたしもこの場所を確保するのに、倉庫部屋の片付け作業に去年の冬2ヶ月かけましたが、その価値は充分にあったと今でも思っています!

note投稿から1年強…、この部屋、いまは長女の部屋です(笑)
起きっぱなしにできるのはご家庭によるでしょうし、子どもの私物が少ない、ちいさいころだけの方法かもしれませんが、白板は家具と家具の隙間に差し込んで置けるので、もし場所が固定できなくても、そんなに負担はないですよ。
「モノより思い出」と言うけど、「思い出よりイマ」でしょ
写真で飯を食べてきた人間としてこんなことを言うのは、ふさわしくないかもしれません。
でも、普通の人よりたくさんの「かけがえのない時間」を写真に支払ってしまったからこそ、
「撮りたい、撮らなきゃ」と、「かけがえのない時間」とのつな引きに苦しんだり、矛盾を感じてきたからこそ、はっきりと言えます。
大事なのは、思い出より「今」です。


ぷにぷにのほっぺにすりすりすることは、ぷにぷにのほっぺを撮ることより絶対に大事なことです!
写真は、将来そのぷにぷにの感触をよりリアルに反芻するために、カメラを持つ一瞬だけ我慢して撮る。
その一瞬を無駄にせず、ポテンシャルを最大限にフィルム(あるいは受光素子)に焼きつけるための写真の撮り方を伝えたい。
と言うわけで、この情熱を胸に、次回また過去の写真を引っ張り出しつつ書きます。
さあ、今日も子どもたちとともに、事件と感動に満ちた1日を乗り切っていきましょう!





夕食が近づくと、なぜか遊びが盛り上がり、むしろ散らかる謎。みなさま、毎日おつかれさまです!!
次回は、白板を使うときのポイントです!